施主、瑠璃川さんの想いを設計に活かすべく、作って頂いたコラージュからは、 <開かれた場、人の繋がり、地域、ルーツ、終の住処、安心、安全>などのキーワードが得られました。 これに応えるべく、この賃貸住宅には1階に地域や会員に開かれた場としてラウンジ、アトリエ、 子育支援や保健相談等に利用される集会室が配されています。住戸の部分は、私と公との繋がりが段階的になるよう、 2階中央にラウンジ、東西に2つのホールを用意しています。建物全体は荻窪の落ち着いた街並に寄与すべく塀は設けず、 緑とゆとりを供給すると共に、変化と趣きに留意し、格子、RC打放、軒下空間などを手がかりにデザインしました。 どこかに自分好みの落ち付ける、楽しめる場所を見つけ、新しい自分を発見して頂ければと思っています。
建物概要
所在地:東京都杉並区荻窪4-24-18
施工:㈱岩本組
延床面積:765.10㎡
構造・規模:RC造 地上3階建て
1階:地域開放共有スペース、住戸4戸
2階:居住者ラウンジ、住戸10戸
3階:オーナー住戸、屋上ガーデン
竣工:2015年2月
アクセス:JR中央線、東京メトロ丸ノ内線荻窪駅より徒歩7分
受賞・建築選
- 2016
- JIA関東甲信越 地域に根ざす建築作品・活動 カタログ2016 大会奨励賞
- 2015
- 建築学会2015年建築デザイン発表会[テーマ部門]【大きな家】発表賞
共著
- 2016
- 荻窪家族プロジェクト物語
- /萬書房
寄稿
理想の高齢者住宅とは?「荻窪家族レジデンス」の取り組み
建築ジャーナル/ 2016.08
掲載雑誌
荻窪家族プロジェクト物語
住宅/2017.1
集合住宅特集
新建築/2015.8
他人同士、地域ぐるみで“家族”になる?
いきいき/2015.7
Gathering spots build warm community ties
読売新聞(英語版)/2015.4/17
地域特性に応じた「暮らしの保健室」の在り方を考える
DiaNews_no.81
地域に開いた多世代型賃貸住宅
売り主と地主
地域が行き交う多世代住居の新たな可能性
Machinami_Vol.54