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心と対話する建築

心と対話する建築を目指しコラージュを用いた設計をしています。コラージュは様々なイメージを扱うことができ、言葉では表現できないものを表現できる特徴があります。

 

ユング派において、コラージュ療法は箱庭療法の簡易版として発展してきました。コラージュ作りの中で、心の問題を解きほぐす療法です。ユングは無意識を意識化することを創造性と位置づけ、それを治療に役立てました。無意識と意識との間に存在するのは心像(イメージ)であり、それを扱うことによって無意識とコミュニケーションをとることができると考えました。つまりコラージュに貼られたイメージです。臨床場面では、心理士の態度と応答が重要であり、看者の創造性をうまく引き出し治療します。

このメカニズムを手がかりにして、建築デザインに活かせるのではないかと考えたのがコラージュを用いた設計手法です。つまり、施主に「理想の家」をテーマにコラージュを作っていただき、それをヒントにデザインをするという方法です。コラージュにイメージとして表われた施主の創造性を活かすわけです。それが結果として「癒され元気になる建築」すなわち「心と対話する建築」になるのではないかと考えています。

 

ここには参加のデザインの視点があり、街づくりにおける市民参加と通じるものがあります。参加のプロセスの中から生み出された建築・環境が、専門家の一方的デザインよりも満足感があると信じています。もちろんここには、建築家の創造性のみならずコミュニケーション能力が不可欠であることは言うまでもありません。プロセスを大切にした設計こそが、魅力的な建築・環境を創り出すことができるのです。

 

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